航続距離

航続距離 = Range

一般に知られている航続距離

一般に知られているF-35Aの機内燃料のみの航続距離2200kmは、2200kmであって2200kmではない。どういうことかというと、この数値には、一つの落とし穴がある。
開発元のロッキードマーティンのPDFや、運用元の米空軍のサイトを見てみると
2200km 「+」 「>」 「more than」
とかいう記号や単語が必ず付けられているのだが、無視されがちである。
「+」 正符号(せいふごう)、正号、加算記号、加号、足す、プラス
「>」 不等号 [より大] 、大なり、より大きい、グレーターザン
「more than」 ~を超える、~より多い、~を上回る、~より大きい
という意味である。
つまり、2200km「以上」であって2200kmが上限ではないということが読み取れる。
引用URL
F-35 Lightning II プログラムの現状(英語) https://www.f35.com/assets/uploads/downloads/13567/f-35fast_facts_1q2016.pdf


関係者が語るF-35の航続距離

航続距離に関して、開発元や運用元の話を見ると、従来の機体よりも長い航続距離を持っていることが読み取れる。
従来機より長いことは間違いなさそうだ。


「LM副社長 O’Bryan」
F-35の遷音速性能は格別に優れており、「かなり簡単にマッハ1を突き破る。」ことが出来る。と、彼は断言する。
しかし、速度をマッハ0.9前後で維持している場合、戦闘機の航続範囲は大幅に拡張される。O’Bryan(LM副社長)は続ける。
戦闘武装状態において、F-35の航続範囲は第四世代戦闘機のそれを25%以上超えている。
これら(第四世代機)は、空軍機の数字である、と、O'Bryanは注意する。
戦闘機について、「我々は、[最高の第四世代機]と[F-35]を比較している。」
F-35は「エンベロープのどの領域でも勝っている。」と、彼は断言した。
There is a major extension of the fighter’s range if speed is kept around Mach .9, O’Bryan went on, but he asserted that F-35 transonic performance is exceptional and goes “through the [Mach 1] number fairly easily.”
The transonic area is “where you really operate.”
In combat configuration, the F-35’s range exceeds that of fourth generation fighters by 25 percent.
These are Air Force figures, O’Bryan noted.
“We’re comparing [the F-35] to [the] ‘best of’ fourth gen” fighters.
The F-35 “compares favorably in any area of the envelope,” he asserted.
画像を表示
引用URL



「ノルウェー空軍パイロット Morten “Dolby” Hanche」
F-35は、私達が慣れている物よりも多くの燃料を持っており、それはアフターバーナーに依存せずに機内に搭載された物(燃料と武器)を運ぶ。
従って私達は、F-16やF-16と類似した航空機よりも、多くの航続範囲を実現できる。
F-35の「戦闘行動半径」は、F-16より30~70%以上も長い!
余分な航続範囲は私たちの細長い国で便利だ。
F-35 also has more fuel than we are accustomed to, it carries the load inside and is not as dependent on afterburner.
Therefore we are left with more range than the F-16 and similar aircraft can achieve.
"Combat radius" for the F-35 is between 30% and 70% longer than we get with the F-16!
The extra range comes in handy in our elongated country.
引用URL



「イスラエル空軍司令官アミール・エシェル少将」
イスラエル空軍司令官アミールエシェル少将は、その機体(F-35)に乗り長時間の飛行(イタリアからアメリカまで含む)を行ったイタリアの相手方と話し、彼が、その航続範囲は今ある物(従来戦闘機)よりも大幅に超えていると断言していることを報告した。
The commander of the Israeli air force, Maj. Gen. Amir Eshel, even spoke with his Italian counterparts, who took the jet on long flights (including from Italy to the United States) and reported that its range is significantly greater than what is now being claimed.
引用URL



「ジェリー・ヘンドリックス(防衛戦略と新アメリカ安全保障センター評価プログラムのディレクター)
現在の短い航続距離のボーイングF/A-18ホーネットベースの航空団は、2030年代では不十分である可能性が高いため、さらに長い航続距離であったロッキード・マーティンF-35Cジョイントストライクファイターを追加することで均衡を保つ。
the current short-range Boeing F/A-18 Hornet-based air wing is not likely to be sufficient in the 2030s even with the addition of the longer ranged Lockheed Martin F-35C Joint Strike Fighter.
Jerry Hendrix, director of the Defense Strategies and Assessments Program at the Center for a New American Security
引用URL



「米海軍航空総軍司令官マイク・シューメーカー中将」
F-35はロングレンジ(長距離)ID(識別)としての側面で有名であるが、他の航空機を超えるこの広大なリーチ(航続距離)で武器を届け、センサー群の構築も提供するとその航空上官は述べた。
The Air Boss noted the long-range ID aspect of F-35 but said the service is building sensors and weapons to bring this extended reach to other planes too.
引用URL





「米空軍ウィル・アンドレッタ少佐」
F-35は、初のニュージャージー州マクガイア・ディックス・レイクハースト統合基地からイギリスへの、歴史的な飛行をもたらしただけでなく、その機体は、KC-10から初めての給油を受け大陸を横断した。
This historic flight, which brought the team to England from Joint Base McGuire-Dix-Lakehurst, New Jersey, was a first for not only the F-35A; it was also the KC-10’s first time refueling the fighter jet transcontinentally.
引用URL

「それは画期的な出来事だ。」F-35AライトニングⅡヘリテージフライトチーム(F-35と退役機を一緒に飛行させるチーム)司令官ウィル・アンドレッタ少佐は、RAFフェアフォードで機体を着陸させた際に言った。
"It's a milestone," said Major Will Andreotta, the F-35A Lightning II Heritage Flight team commander, upon landing his fighter at RAF Fairford.
F-35Aが18000ポンドの燃料を保持しているとしても、空軍は海洋横断の間は念の為、各戦闘機を常に満タンにしておくのだが、戦闘機またはタンカーのどちらかが万が一故障しても、各機体は、空港に辿り着き緊急着陸するための十分な燃料を持っている。
その機体は、一度就航すれば、発見されずに敵の領土に深く侵入するために使用されるだろう。
Even though the F-35A holds 18,000 pounds of fuel—the aircraft will be used to penetrate deep into enemy territory undetected once it enters service—the Air Force makes sure that during an ocean crossing, each of the fighters is constantly topped up so that in the event of a malfunction, either in one of the fighters or in the tanker, each aircraft has enough fuel to get to an airport for an emergency landing.
引用URL
場所
ニュージャージー州マクガイア・ディックス・レイクハースト統合基地(Joint Base McGuire-Dix-Lakehurst) ~ イギリスRAFフェアフォード空軍基地(RAF Fairford)
までの距離は、5523km(3432マイル)である。
地図で参照 ニュージャージー州~イギリスまでの直線距離、約5500km画像を表示
飛行距離、5523km





「米空軍ニエミ大佐」
F-35ライトニングがより良いのは、より広い航続範囲を持っており、それら前例機のどれよりもステルスであるところだ。
With the F-35 Lightning, this fighter sees better, has more range, and is stealthier than any of its predecessors.

F-35Aの本当の航続距離は5000kmを超える

ニエミは、過去の戦闘機の設計からかけ離れている、ライトニングⅡに設定された航続範囲の利点を説明した。
「私がF-35について本当に好きである点の一つは、私たちが運べる燃料の多さである。18,000ポンドもの大量の燃料である。
F-15、F-16、そしてF-18などは、そのような質の足(航続距離)を持っていない。
F-35は、他の2基の双発エンジン戦闘機に対して、彼らが到達することの出来ない場所へ1基の単発エンジンであなたを連れて行くことが出来る。」
各戦闘機は、フロリダからAirVenture(オシュコシュ航空ショー)へ迅速に旅行するために、270ノットで、2時間10分、約5000ポンドの燃料を燃やした。
Niemi explained the range advantage that sets the Lightning II apart from previous fighter designs.
“One of the things I really like about the F-35 is the amount of fuel we carry, and with 18,000 pounds that is a lot of fuel.
F-15s, F-16s, and F-18s don’t have those kinds of legs.
The F-35 can get you to places they can’t because of its one engine versus the two engines of the other jet fighters.”
For the quick two hour, ten minute jaunt from Florida to AirVenture, each fighter jet burned about 5,000 pounds of fuel at 270 knots.
引用URL


計算
●場所から求める
フロリダ州エグリン空軍基地 ~ オシュコシュ(EAA AirVenture航空ショーが開催されるウィスコンシン州の都市のウィットマンリージョナル空港)までの距離が、1513km(940マイル)である。
消費された燃料は5000ポンド。燃料5000ポンドで1513km飛行したことになる。
F-35Aの機内燃料は約18500ポンドなので、18500÷5000 で3.7倍する。
3.7倍 × 1513km = 約5600km と、航続距離を計算から導き出すことが出来る。
地図で参照 エグリンAFB~オシュコシュまでの直線距離、約1500km。画像を表示

●速度から求める
270ノットはIAS(指示対気速度)である。理由は、そのまま270ノット=時速500kmとして使うと、2時間10分飛行しても1083km(500+500+83(500÷6))しか飛べず、1500kmに届かないため。
IAS(指示対気速度)270ノットを、TAS(真対気速度)に変換するが、TAS380ノットだと場所から求めた距離と合致する速度になる。
TAS380ノット=約マッハ0.57=時速704km
時速704kmで2時間10分飛行すると 704+704+(704÷6) = 1525km
3.7倍 × 1525km = 約5643km となり、場所から求めた距離と近い値になった。

結果
F-35Aの航続距離は機内燃料のみで、約5600kmあるということになる。

「ちょっと長すぎでは?」、と思うかもしれないが、計算したらこうなったんだから仕方ない。

この距離は、F-15やF-16などの戦闘機が増槽を3つ装備した航続距離(3000~4000km)を大幅に上回り、さらに、増槽3つとCFTを装着したF-15やF-16の航続距離(5000km)をも上回る距離である。



おまけ
B型とC型の航続距離の推測
B型
B型の機内燃料約13500ポンド
13500÷5000=2.7倍   2.7倍 × 1513km = 4085km
C型
C型の機内燃料約20000ポンド
20000÷5000=4倍    4倍 × 1513km = 6052km

  • 最終更新:2016-08-23 05:23:25

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